日本vsコスタリカ

W杯まで一週間をきった。自然とサッカーに注目が集まるのは当然だろう。僕としては喜ばしい限りだ。


試合の話に入ろう。僕は思ったより、日本のサッカーは完成形に近づいていると思った。細かいパスワークと連携。高い位置からのプレッシング。非常に理に敵っている。問題は失点シーンである。日本のやろうとしていることは、ボールを保持して相手を崩すサッカーだ。そのための前線からのプレッシングである。バルセロナ的な発想で、ボールを奪われたらすぐ奪い返しにいく。ここが生命線であることは間違いない。プレッシングに対して有効なのはロングボール作戦だ。なんのことはない。ただ前線にロングボールを放り込むことである。



これを繰り返しやられると、プレスを無効化されてしまう。そうなった時どうするか?この場合は大人しく自陣に帰らなくてはならない。これがセオリーだ。今シーズン、バルセロナバルセロナらしさを発揮出来なかったのにもこれが理由だろう。この試合での日本代表はどうだったか?


日本はそれでも前からのプレスをかけていた。コスタリカのカウンターがかなり効いていたサイドを上手く使われることで、かなりDFは走らされていたイメージだ。


ただし、後半には修正を加えている。自陣で4ー4ー1ー1気味に守備をセット。相手の攻撃を待ち構える。簡単に言うと相手のカウンターを少しだけ警戒した。ここで素晴らしかったのは山口と岡崎の二人。岡崎は相手を追い回し、山口はバイタルエリアでの守備を熱心に行った。この作戦は思いの外、上手くいった。何故なら日本代表の後半の得点や決定機は、ほとんどカウンターから生まれているのだから。このカウンターで素晴らしい動きをみせたのが山口だ。楔のパスからの長い距離のランは日本代表の大きな武器になる。長らく日本代表には彼のようなタイプがいなかっただけに、彼には期待しようと思う。

自分たちのスタイルに拘り、ボールポゼッションを上げることはいいことだ。しかし、それ以上に相手に合わせて戦術を変えていくのも必要だろう。特にフィジカルに物を言わせてくるコートジボワールのような相手には、そういった戦い方を選択肢にいれたほうがいいように思える。


■後書き~青山と大久保について~
青山も大久保も思ったより、フィットしている印象を抱いた。青山は遠藤よりミドルパスを好む傾向にある。縦に早いスルーパスや、局面を打開したいときは彼の力が助けになりそう。
一方大久保はポジションに捕らわれない動きを見せた。ボールを貰ったあとの強引なドリブル突破、味方との連携も悪くない。こちらはより引いた相手に対して有効なカードになるだろう。